写真/ピクスタ
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毎年冬に釧路駅~標茶駅まで運行されている「SL冬の湿原号」。
2020年には運行開始から20周年を迎え、すっかり冬の風物詩となっています。
運行区間の釧網本線の釧路~標茶間は釧路湿原の真横を通る絶好の立地。
レトロなSLの雰囲気も相まって、非日常を楽しむことができます。今回はそんなSL冬の湿原号の魅力をご紹介。
※記事の内容は例年の内容に基づいています。2021年は新型コロナウイルスの感染状況によって内容・運行予定等が変わる場合があります。
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SL冬の湿原号は2000年から釧網本線釧路~標茶間で運行開始した冬季限定の観光列車です。 過去には函館本線の「SLニセコ号」や留萌本線の「SLすずらん号」なども運行されていましたが運行を終了してしまい、 2020年現在では北海道で本線上を運行するSL列車に乗車できるのはこの「SL冬の湿原号」のみとなり、 観光客や子供連れのファミリー、鉄道ファンに大人気の列車です。
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牽引する機関車は1940(昭和15)年製の古豪・C11形171号機。 製造から80年以上経つおじいちゃんのような存在です。深名線、瀬棚線、標津線で活躍したのち 1975(昭和50)年に一度引退し、標茶町の桜児童公園で静態保存され親しまれていました。 その後、1999(平成11)年に留萌本線の「SLすずらん号」として復活を遂げて、その翌年から 釧網本線で「SL冬の湿原号」としても運行されるようになりました。
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ちなみに、2014(平成26)年まではC11形207号機と2両体制で運行していて、 ときどき重連(2両連結)での運行もあり乗客やファンを沸かせていましたが、様々な理由が重なって惜しまれつつ運行を終了。 相方だった207号機は現在、栃木県の東武鬼怒川線で「SL大樹」として新たな人生を送っています。
写真/ja:利用者:Muramasa ライセンス:CC BY-SA 3.0 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SL_shitsugengo_surume.JPG
客車はSLの雰囲気に合わせてレトロ風になっています。また車内には、 だるまストーブが設置されていて、スルメを焼いて楽しむことができます。 2号車の車内販売カウンターではスルメの他にも釧路の地酒「福司」なども取り揃えていて、 雄大な雪原を眺めながらスルメをつまみに一杯という乙な楽しみ方もできます。
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運行区間の釧路~標茶間の沿線には釧路湿原が広がっており、 車内では地元ネイチャーガイドが釧路湿原の自然環境について無料で案内をしてくれます。 車窓からは一面の銀世界を楽しむことができ、運がよければエゾシカやタンチョウなどの野生動物の姿も見ることができます。
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特にタンチョウを見られる機会が多いのは、終点・標茶駅の1つ手前の「茅沼駅」です。 現在は無人駅ですが、かつて有人駅だった頃に歴代の駅長さんがタンチョウにエサやりをしていたのだそうです。 それ以来、タンチョウがよく飛来するようになり車窓からもその様子を眺めることができます。 茅沼駅では窓の外の様子を要チェックです!
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SL冬の湿原号の2021年の運行予定は、
2021年1月23日(土)・24日(日)、30日(土)・31日(日)、2月5(金)〜14日(日)、
2月19日(金)〜23日(火・祝)、27日(土)・28日(日)となっています。
時間は釧路発が11:05、折り返しの標茶発が14:00です。
料金は乗車券1,290円+指定券840円で、全席指定席、こどもは半額になります。
また、全席指定席のため事前予約が必要です。指定席は全国のJRの主な駅(みどりの窓口)、ツインクルプラザ(旅行センター)等、
または、インターネット予約サービスの「えきねっと」で、乗車日の1か月前からご購入できます。
JR北海道「えきねっと」:https://www.jrhokkaido.co.jp/network/ekinet/
2号車スハシ44 1 写真/ピクスタ
座席番号の指定の際は、往路(釧路→標茶)は奇数番号が釧路湿原側、
復路(標茶→釧路)は偶数番号が釧路湿原側になるのでオススメです。
また、全席4人掛けのボックスシートで、往路(釧路→標茶)はA、B席が進行方向に向かって前向き、
C、D席は後向きで、復路(標茶→釧路)はその逆になります。
号車は2号車がオススメ。5両の客車全てがレトロ風になっていますが、その中でも2号車の車両が一番旧型の車両で
他の号車よりもさらにレトロ感が増した雰囲気になっています。
また、車内販売カウンターがあるのも2号車なので便利です。
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運行区間 | 釧路駅~標茶駅 |
運行日 | 2021年1月23日(土)・24日(日)、30日(土)・31日(日) 2月5(金)~14日(日)、2月19日(金)~23日(火・祝)、27日(土)・28日(日) |
運転本数 | 1日1往復(釧路発11時5分 標茶発14時) |
料金 | 片道乗車券1,290円、指定席券840円(子ども半額)※全席指定なので要事前予約 |
HP | https://www.jrhokkaido.co.jp/travel/sl/index.html |
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目次
1. SL冬の湿原号はこんな列車
2. 沿線に広がる大自然
3. SL冬の湿原号に乗るには
4. SL冬の湿原号の基本情報