画像提供:ピクスタ
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北海道には現在も活動を続ける活火山がいくつかありますが、その中でも硫黄山は火山 の活動を間近で見られるスポットとして人気を集めています。
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硫黄山は北海道の東部にある弟子屈(てしかが)町にある観光スポットです。 アイヌ語で「アトサヌプリ」とも呼ばれ、現在でも活動を続ける活火山です。 その名の通り、山肌に硫黄が露出して見えるのが特徴です。
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駐車場から蒸気が噴き出す山肌までは自由に散策することができ、いたる所から 蒸気と噴煙がもくもくと立ち昇り、辺りには硫黄の臭いが立ち込める、いかにも火山 らしいダイナミックな様子をすぐ目の前で見ることができます。噴出口からは黄色の 硫黄の結晶がいくつも見られ、勢いよく噴気があがる様は迫力満点です。なお、 安全上の都合で山頂までの登山は禁止なので、安全ロープを超えた先にはくれぐれも 行かないようにしましょう。
JR川湯温泉駅 画像提供:ピクスタ
現在では人気観光地の硫黄山ですが、かつては大規模な硫黄鉱山として採掘が
行われていた時期がありました。
もともとはアイヌの人びとが焚き付けとして硫黄山の硫黄を使用していたことを
きっかけに、それを聞きつけた釧路の商人・佐野孫右衛門が明治10(1877)年に本格的
採掘事業を開始しました。その後、明治16(1883)年には全道一の採掘量を上げる、
ほどの一大事業へと成長を遂げます。明治20(1887)年には安田財閥の創始者である
安田善次郎に経営が移り、採掘した硫黄の運搬のために硫黄山から標茶までの41kmにも
及ぶ鉄道をたった8ヶ月で開通させ、さらに事業を拡大していきますが、資源が枯渇し
生産量が激減したため明治29(1896)年に硫黄山採掘事業を中止。その後も様々な
経営者が採掘事業を続けていましたが、昭和38(1963)年に最後の鉱山が休止し、
再開されることなく硫黄採掘の歴史に幕を下ろしました。
現在は採掘事業は終わってしまったものの、昭和6(1931)年に釧網線(現在の
JR釧網本線)が全線開通し、昭和9(1934)年に阿寒国立公園(現・阿寒摩周国立公園)
に指定されたことがきっかけで観光客が訪れるようになり今でも親しまれています。
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火山といえば温泉。硫黄山の近くにある「川湯温泉」はまさに硫黄山の恵みを
受けた温泉地です。古くからアイヌの人々に「セセキベツ(熱い川)」と呼ばれていて
明治時代に本格的に開湯して以降、多くの湯治客に親しまれています。
泉質は全国でも屈指の強酸性で湯に釘をつけておくと、なんと2週間程で溶けて
なくなってしまう程の強さです。(人間が入浴しても体が溶けたりはしないので
ご安心を!)その強酸性のお湯が老廃物を溶かし、お肌がすべすべになります!
また、硫黄成分が濃く、皮膚疾患などに高い効果があるともいわれています。
温泉街の足湯 画像提供:ピクスタ
また、いまも活発に活動する硫黄山のおかげで豊富な湯量を誇っています。それを 活かして街を挙げて「源泉かけ流し」宣言をしており、どの施設でも源泉かけ流しの 温泉を楽しむことができ、そのほとんどで日帰り入浴もできるほか、無料の足湯も 楽しめます。!情緒漂う落ち着いた街並みで派手さはないものの、その泉質の良さや 湯へのこだわりが温泉ファンから大きな支持を集めています。ちなみに、温泉街には 地名の由来となった温泉が流れる川があります。つまり、お風呂どころか川まで 「源泉かけ流し」状態といえます。
エゾイソツツジの群落 画像提供:ピクスタ
川湯温泉街と硫黄山をつなぐ散策路でおよそ2.5km(徒歩で1時間程度)の小路です。 散策路の周りにはエゾイソツツジの群落が広がっており、6月~7月にかけて可憐な花を つける様子が観察できます。エゾイソツツジは酸性土壌を好む北海道の固有種で、硫黄 成分のために酸性化したこの土地ならではの光景といえます。
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世界有数の透明度を誇り、「摩周ブルー」と呼ばれる独特な深い青色が特徴の湖で、
硫黄山からは約30km離れた位置にあります。
実は摩周湖を一望できる摩周第一展望台と硫黄山の駐車券は共通券になっており、一枚で
両方利用することができます。車移動で観光する場合は両方見学するのがおすすめです。
施設名 | 硫黄山 |
住所 | 〒088-3461 川上郡弟子屈町字川湯 |
電話番号 | 015-483-2670(川湯観光案内所) |
交通 |
網走市内から約65m、車で約1時間20分。釧路市内から約90km、車で約1時間40分。 鉄道・釧路駅または網走駅からJR釧網本線に乗車、川湯温泉駅で下車。川湯温泉駅から徒歩約30分(1.7km) |
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目次
1. 硫黄山とは?
2. かつては大規模な硫黄鉱山だった!?
3. 硫黄山の恵み”川湯温泉”
4. 周辺のおすすめ観光地
4-1. つつじヶ原自然探勝路
4-2. 摩周湖
5. 硫黄山のアクセスと基本情報