ジブリの世界のような神秘的な光景がインスタ映えになると一躍話題となった、千葉県君津市にある『濃溝の滝』(のうみぞのたき)。
「亀岩の洞窟」から射し込む光が水面に反射して映し出すハート型のシルエットが人気となり、観光スポットとして季節を問わず多くの人が訪れるようになりました。新緑の清々しい春から、ホタルの見られる夏の夜、そして紅葉の秋など四季折々の美しい景色が楽しめます。
ここでは、ハート型の光が見える時間帯やオススメの時期、見どころ、見学時の服装、濃溝の滝までのアクセスなどご紹介！！カップルやご家族・友人とカメラを持って一度訪れてみてはいかがでしょうか。

写真/PIXTA

千葉県房総半島の真ん中、君津市の山中に位置する『濃溝の滝』。
清水渓流広場内に懸かる滝ですが、よくSNSなどで目にする写真、実は濃溝の滝ではありません。
射し込む光が時としてハート型のシルエットに見ることができる神秘的なスポットとして知られるこの場所、正しくは「亀岩の洞窟」という名所であります。
正式な濃溝の滝は、この亀岩の洞窟から下流に50mほど行ったところに存在します。
なぜこのような事になってしまったのでしょうか。
それは、この風景がまるでジブリの世界の場面のようだとSNSなどで話題になった際に、濃溝の滝と亀岩の洞窟が混同されて間違った形で広まったためだと思われます。
今や濃溝の滝の名としてツアー客や大型バスで押し掛ける人気観光スポットとなりました。
四季折々の風景を楽しむことができ、特に紅葉のシーズンの濃溝の滝とのコラボは実に見事です。

幸運の鐘　写真/PIXTA

■亀岩の洞窟

駐車場から遊歩道を歩いて7～8分程で「亀岩の洞窟」へと到着します(現地の看板では滝まで451歩)。
世間で濃溝の滝だと言われている場所がこの「亀岩の洞窟」。
この洞窟から射し込む光が、水面に反射して映し出すシルエットが「ハート型に見える」と話題になっているスポットです。深い森の中に現れる、神秘的な光景はまるでジブリの世界に迷い込んでしまったかのよう。ジブリアニメのワンシーンとして登場しても不思議はないような息をのむ光景です。
射し込む光がハート型に見えるのは、いつでも見る事ができるという訳ではありません。
洞窟に差し込む光の角度が重要で、太陽の光がハート型に見えるタイミングがあるのは3月と9月の早朝7:30頃までの風の弱い晴天の日。
本格的に撮影がしたいという方は、長靴を持参し水の中から撮るのもいいかもしれません。

■濃溝の滝

駐車場から亀岩の洞窟に向かう途中、洞窟に続く川辺に降りる階段の手前に「幸運の鐘」が見えてきます。
その下に見える小さな滝が「濃溝の滝」です。川の流れの中をよく見ると、岩がハート形になっているのを見つけることができますので、亀岩の洞窟でハート型のシルエットを見ることが出来なかった場合でもこのハートは見ることができるでしょう。

■幸運の鐘

鐘の音が開運福寿をもたらすようにと願いを込めて、ハート形の岩を展望できる場所に設置してあります。カップルや友人と鐘を鳴らしてみましょう！
幸運の鐘の周辺には、カップルたちの願いを込めた絵馬がたくさん掛かっています。

■濃溝温泉　千寿の湯

濃溝の滝がある清水渓流公園内にある日帰り入浴施設で、千葉県では珍しい源泉かけ流しの温泉です。
泉質は「重炭酸ソーダ泉」で美肌効果があるとされていて、お肌がしっとりいい感じに仕上がります。
あまり大きくはない浴室なので、休日や人の多い時間帯には注意が必要です。

写真/PIXTA

■濃溝の滝の春

紅葉の時期に行くのも良いですが、新緑まぶしい春に出掛けるのも清々しい気分になるかもしれません。
3月の早朝にはハート型のシルエットを見ようと訪れる方も多いでしょう。

■濃溝の滝の夏

夏の暑い時期になると、子供たちが川辺で水遊びをしている姿も見られます。
また、駐車場右側の階段を降りていくと長い木道があり、5月下旬頃から8月中旬頃まで夜になるとホタルを見ることができます。濃溝の滝がある清水渓流公園では、ゲンジボタル・ヘイケボタルが多く生息しており、生息数の多さでは千葉県屈指と言えるかもしれません。前日に雨が降った日など湿気の多い日で、日没後19:00頃から21:00頃まで多く見られます。

■濃溝の滝の秋

濃溝の滝周辺の紅葉は千葉県内でも人気の高い紅葉スポットとして知られていて、たくさんの一般客や観光バスのツアーなどで多くの方が訪れます。
例年、濃溝の滝では11月下旬頃から徐々に色づき始め、12月上旬頃に紅葉の見頃を迎えます。しかし紅葉はその年の気温に左右されますので見頃の情報はWEBサイトやSNSで情報収集しましょう。
紅葉がベストの時は、水面に映る赤の景色に皆さん魅了されるでしょう！

■濃溝の滝の冬

冬に訪れる方はあまり多くないので、ゆっくり見学したいという方にはオススメです。
少し寒いですが、雪化粧した風光明媚な濃溝の滝もいいかもしれません。

服装イメージ　写真/PIXTA

季節にもよりますが、濃溝の滝のある君津市は山間にあり東京よりも4℃前後低くなります。特に朝は気温差があるので天気によっては寒く感じられます。調整できる上着があればいいでしょう。
また、滝近くの地面はぬかるんでいる箇所も多いので滑りやすい靴やヒールは避けて、歩きやすいスニーカーで行くか、長靴を持っていくことをオススメします。特に撮影したいという方は洞窟に近づいた水の中がベストポジションになるので長靴は便利です。
季節によっては虫がたくさんいることもあるので虫よけスプレーなど対策してから出掛けましょう。

写真/PIXTA

〇公共交通機関
・JR久留里線「上総亀山駅」よりタクシーで約15分。
※東京駅より上総亀山駅まで京葉線経由、蘇我・木更津乗り換えで160分。
・JR総武線・外房線・千葉都市モノレール「千葉駅」東口より高速バスカピーナ号で「君津ふるさと物産館バス停」下車。徒歩20分。
※君津ふるさと物産館バス停まで約90分/大人1,680円。

〇マイカー・レンタカー
・館山自動車道「君津IC」より県道92号線、房総スカイライン経由で約30分。
（首都高速湾岸線「空港中央IC」より約70分、東関東自動車道「湾岸千葉IC」より約70分）

〇日帰りバスツアー
「自分で行くのは大変」という方には日帰りバスツアーもオススメです。バスツアーなら一日で効率よく観光地をめぐる事ができます！