アイヌ文化を世界に発信する施設 ウポポイ

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

2020年7月にオープンした「民族共生象徴空間」、愛称「ウポポイ」。 「ウポポイ」とはアイヌ語で「(おおぜいで)歌うこと」を意味しています。 主な施設として、国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設から形成され、 アイヌ文化の復興・創造・発展のための拠点となるナショナルセンターです。

1.そもそも「アイヌ民族」とはどういう民族なの?

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

アイヌ民族は、おおよそ17世紀から19世紀において東北地方北部から北海道、サハリン、 千島列島に及ぶ広い範囲に先住していた民族です。 19世紀より日本の中央政権による同化政策が行われ、明治時代にはアイヌ民族が 居住する蝦夷地と呼ばれていた地域が日本に併合されたことから、その人口は大きく減少し、 独自の言語や文化は急速に失われていきました。 これまでに行われてきた調査の結果、北海道をはじめ日本国内にはアイヌのアイデンティティを持つ方々が数多くいることが分かっています。

2.「しらおいポロトコタン」が大きく生まれ変わり、「民族共生象徴空間」

旧ポロトコタン 画像提供:ピクスタ

2018年までは「しらおいポロトコタン」がありました。ポロトコタンとは、アイヌ語で「大きな湖の集落」を意味し、 アイヌ民族博物館を有する日本最大のアイヌ民族の文化を紹介する施設でした。 白老町には昔からアイヌコタンがあり、昭和40年代にこれを近郊のポロト湖畔に移設し、 その後、資料館やアイヌ民族博物館も整備され、アイヌ文化の調査研究、伝承保存、普及に寄与してきました。

ウポポイイメージ図 画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

そして2014年、民族共生象徴空間を白老町に整備することが決定され、2018年に「しらおいポロトコタン」は閉館しました。 そして新たに「国立アイヌ民族博物館」が建設され、 周辺も「国立民族共生公園」として整備されて、2020年7月に「民族共生象徴空間」が開園しました。

3.「ウポポイ」の敷地内にはこんな施設があってアイヌ文化を学べます!

敷地内にはアイヌ文化を学ぶための施設がいろいろあります。その中でも代表的なものをご紹介いたします。

3-1. 体験学習館

体験学習館 画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

楽器演奏や紙人形劇の鑑賞などの体験ができる施設です。 隣接する別館では、鷲やキツネのようなアイヌと繋がりの深い動物(カムイ)の視線でパノラマ映像を楽しめます。

3-2. 体験交流ホール

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

ユネスコ無形文化遺産に登録されている「アイヌ古式舞踊」等のアイヌ伝統芸能を見学 することができる人気の施設です。

3-3. 国立アイヌ民族博物館

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

伝統的なアイヌ文化のみならず、現代の多様なアイヌ文化、それに関わる多彩な展示 を紹介されています。アイヌ文化を未来につなげていくことを目的とした博物館です。
※現在はコロナ感染拡大防止のため、1時間あたりの入館者数を200名までとして おり、ホームページ上より事前の予約が必要です。

3-4. 屋外ステージ(夏季限定)

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

ユネスコ無形文化遺産に登録されている「アイヌ古式舞踊」や伝統芸能の上演など、 アイヌ文化や生活を紹介するステージです。

3-5. 工房

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

工芸家による実演が行われ、長く受け継いだ技術を解説付きで間近にみることや 木彫や刺繍の製作体験をできる施設です。

3-6. 伝統的コタン

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

アイヌの昔のチセ(家屋)が再現され、生活空間を体感できるエリアです。 屋外では、仕掛け弓の実演(夏季限定)など、アイヌの生活技術を見学いただける施設です。

4.疲れたらショップやレストランでリフレッシュ!

広い園内を歩くと疲れるときもあります。そんな時にはショップやレストランなどでリフレッシュして 気分転換をしてみてはいかがですか。こんなショップやレストランがあります。

4-1. レストラン・フードコート

カフェリセ チェオハウセット 画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

地元産の食材を使用したアイヌ料理やアイヌ文化に源流のある食材を生かした創作料理、テイクアウトができるお手軽な軽食などを楽しむことができます。

4-2. 国立アイヌ民族博物館ミュージアムショップ

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

アイヌ工芸品、博物館オリジナルグッズや書籍などを取り揃えており、 ポロト湖を眺めながらのコーヒーは格別です。

4-3. エントランス棟ショップ

画像提供:(公財)アイヌ民族文化財団

ウポポイのオリジナルグッズ、アイヌ工芸品はもちろん、北海道内のお土産品を販売しています。

ウポポイのアクセスと基本情報

画像提供:ピクスタ

札幌からはJRの特急列車で約65分、新千歳空港からJRの特急列車で約40分、 殆どの特急列車が停車しますのでJR利用が便利です。白老駅からウポポイまで歩いて10分程です。 マイカーやレンタカー利用で札幌から高速利用で約65分、新千歳空港からは 高速利用で約40分です。 但し繁忙期には駐車場が混雑し、駐車場への出入りで時間を 要する場合がありますのでご注意ください。

施設名 ウポポイ(民族共生象徴空間)
住所 〒059-0902 白老郡白老町若草町2丁目3
電話番号 0144-82-3914(公益財団法人アイヌ民族文化財団<ウポポイ内>)
営業時間 11月~3月 9:00~17:00
※閉園日 月曜日(祝休日の場合はその翌日)及び12/29~1/3
入場料 大人1,200円、高校生600円、中学生以下は無料
駐車場 乗用車1回500円
HP https://ainu-upopoy.jp/

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